金の国 水の国のごじゃのネタバレレビュー・内容・結末

悪人がいない映画。気分を落とすことなく観ることができる。全体的な淡く明るい色使いや、重要な場面で多用される光の演出など、前編に明るいイメージを感じられる。作劇上、制作上の都合もあるだろうが、意図して、キャラクターの動きがリミテッド的かつ、fix撮影で動きが抑えられている印象がある。クライマックスのパートではキャラクターの動き・カメラの動きともに大袈裟につけられ、かつ、前述した光の演出、劇中歌などにより他とは対照的に演出されている。政治劇のクライマックスと恋愛のクライマックスが同じ瞬間で訪れる物語の進め方は見事。

いわゆるディズニー的な印象を持ったが、ディズニーの「動」の印象が強いフルアニメーションと日本の商業TVアニメのリミテッドな作画とのギャップを少し感じた。
動きのゴージャスさがディズニーより欠けている分、話の苦痛のなさ(ご都合展開・簡略な物語・悪人のいない世界観など)が目立ち、少しチープな印象だった。