あんじょーら

バーバリアンのあんじょーらのレビュー・感想・評価

バーバリアン(2022年製作の映画)
1.8
ザック・クレガー監督   20世紀フォックス    Netflix

2024年公開映画/2024年に観た映画  目標 36/100です。 現在は25/85


友人にオススメされました・・・が、この友人はあの個人的駄傑作「ミッドナイトスワン」をオススメしてきた人・・・あまり乗り気にはなれないのですが、いやいや、この作品をどう感じるかが聞きたい、という事なので、ご期待に沿える気が全くしないのですが、映画ですし、人はどうその作品を受けっ取ってもその人の感想はその人のもの。それと1つ前に観た傑作が重すぎるテーマでしたし、タイトルが野蛮人ですから、まぁ推して知るべしな作品、肩の力を抜いて観ました。


荒廃したように見える真夜中のデトロイトの郊外の一軒家に、エアB&Bで予約した女性テスが到着すると・・・というのが冒頭です。

ネタバレは無しの感想ですけれど、ホラー作品って、なんとなく、なんですけれど、主演者の困った顔を見る為のジャンルのような気がしています。そしてホラー作品が好きな人に向けられた作品で、それ以外の人には、多分あまり響かなくても良い、という心持ちを感じました。いわゆるジャンル映画。なのでホラーに愛が無い私に響かないのも当然です。

ホラーというジャンルがある事も承知していますし、小説ならやはりスティーブン・キングはとても面白く読めますし、この人の作品はいつも、超常現象やら幽霊やら超能力など、現実にはあり得ない、超現実的な要素がたくさん出てくるのですが、なにより、人間が描けているからこそ、その作品世界に入り込めているので、違和感なく、そういうものだ、と理解する事が出来ます。


それだけ、この世界を構築する細部までの気遣いがあります。この世界を創造し、愛しているとも思います。分かりやすく。でもジャンル映画というカテゴライズされている作品には、そこまでのこだわり、気遣いを感じにくいものが多いように感じます。ジャンル映画 だから という言い訳を聞かされている気がするのです。


それはもちろん私の個人的見解で、ホラー文脈が読めていない、ホラー作品に触れている絶対数の問題で、その機微がワカラナイ可能性も高いですし、多分そうだと思いますが、そう言う意味で言えば、間口が狭い作品なんだと思うのです。


本作はタイトルがバーバリアン、野蛮人とか未開人、という事ですけれど、だとすると、バーバリアンで何を連想するのか?ですね。


未開の人、野蛮な人、でもスマートフォンを使う人を想像できるでしょうか?また、暴力的な感じもしますけれど、コミュニケーションが取れる相手なのでしょうか?現代を舞台にしているので、なかなか想像がつきにくいです。そして、もちろんデトロイトは未開の地では無いと思います。でも、過去の輝かしいデトロイトの歴史的に考えると、現在は荒廃していると思うかもしれませんが、未開というのと、荒廃はまぁ違いますよね・・・という具合に気になる事がたくさんありました・・・電気を使えるのは未開の地では難しいのでは?という疑問です。


かなりのジャンプがある作品。溜飲が下がる、というセオリーを感じさせているホラー文脈を裏切っているのかも・・・


とはいえ、警察組織が無能、という映画内で起こりがち(特に韓国映画の警察は・・・)な問題に対してはある程度向き合おうとしています。ここはエライ。ただ、もう少し警察の普通のセオリーみたいなモノあると思いますけれど、そういう細部は全部、脚本にとって都合よくなってしまっています・・・


ホモサピエンスの腕力、何処まで進化する問題とか、いろいろありますけれど、映画に集中させる努力を持続させるのがなかなか大変な作品でした、私個人には。


ホラー作品が好きな方に、オススメします。


ホラー好きな方の、この映画の評価、知りたいからこれからいろいろな人の感想見て回ろうと思います・・・