マツヲ

バイオレーターのマツヲのネタバレレビュー・内容・結末

バイオレーター(2018年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

自殺サイトへ書き込みし、その後行方をくらませた妹を姉が探しに行く…
どうやら妹は自殺サイトで知り合った人間達と集団自殺をするらしい。
果たして姉は妹を無事連れて帰ることができるのか…


なかなか手に入らなかったDVDをやっと入手し鑑賞。

【この映画は下品かつ暴力的な作品です。心臓の弱い方、道徳心を大事にする方、この世が美しいと思っている方は、ご鑑賞をおやめください。】

といった警告文から始まる今作。

イケナイ映画が始まるんだ…とこういった文章はいつまで経ってもドキドキワクワクしてしまう。
不謹慎ですが、映画の中でくらい不謹慎なことがあったっていいじゃない。


妹が自殺サイトで知り合ったらしい個性的なメンバーがまた絶妙。

「俺はドキュメンタリーを撮るんだ!」と集団自殺をしようとしてる人間達を撮影するオタクおじさん。
そんなおじさんを貶しまくるロックガール。
臓器売買目当てで近づいてきた男。
童貞。

などなど個性豊かな面々でとても賑やかです。


自殺希望者が集まり、ここからどうなるのかと思いきや
自殺する人間は全くいない!
というかむしろ殺されていく!

皆が集まった静かな田舎の村は、不条理に殺され、この世に恨みをもつ死者の集まる村だった!

ということで恨みを持つ死者たちに自殺希望者がどんどん殺されていくのだがコレまたユニーク。

歌舞伎メイクを施し、義手刀で相手の首を刎ねるジジイ!
リカちゃん人形を目玉に串刺す子供!
股間から鋭利なものを出現させ頭を貫くお姉さん!

なんだ!これは!特殊過ぎる!!w

なんとも楽しいゴアムービー。
しかし一番好きなのは血に染まった妹のなんとも言えない顔。
DVDの裏面にもなってますが、絵的にとても好きです。


今作の中で「自殺なんて愚の骨頂。生きたくても生きられん人もいる」みたいなセリフがあるのですが(しかしそれを言ったジジイが即人を殺害する)

コレってずっと引っかかる言葉なんですよね。

自ら命を絶つのってそりゃあ良いか悪いかで言われたら良くはないのかもしれないけど
その発言って言う側の主観であって、本当に死にたくなってる人間に寄り添った言葉じゃないよね。

仰ってる事はもっともなんですけど、どこか空回りと言いますか。
色んなところでよく聞くセリフなんだけど、死のうとしてる人間にかける言葉ではないよなぁって思います。

なんだか真面目になってしまいましたが描写や発言はとても過激です。
でもこういう映画があったっていいじゃない。

あと『地獄の血みどろマッスルビルダー』の深沢監督もチョロっとだけ映ってます。
なんだか嬉しくなっちゃうね
マツヲ

マツヲ