このレビューはネタバレを含みます
どうしてこうなった?
残念でならない。海猿の「オレタチミンナツナガッテル」を思い出した。あれくらいひどい。
詰め込みすぎっていう意見多いけど、それ以前の問題で、根本的なことだと思う。
前半と後半で脚本家違うんか?ってくらい、前半は私の知ってるDr.コトーでめっちゃ泣いたんだけど、後半は全然Dr.コトーじゃなくて、はっきり言って地獄だった。
オープニングまでの「そうそう、これがDr.コトー!」からの、自転車で大自然の中を走る先生をバックにOSTが流れるオープニングで既に号泣するくらいにはDr.コトー大好きな人間が、酷評しなければならないのが辛い。
パラレルワールドを見ているようだった。前半の私の涙を返してほしい。
冨岡くんを口説いて俳優復帰してもらってまで完結させたんでしょうよ。冨岡くんに失礼だよ。
あまりにひどい。
ハント先生が言ってることが全部正しいし、高橋海人くんの演技が素晴らしかった。
コトー先生倒れてんのに誰も助けないの本当胸クソ。原さんも「俺は諦めねぇぞ」じゃないんだよ。みんなも名前叫ぶだけだし。和田さんもコトー先生が奇跡的に立ち上がった時、なんで支えないの?私の知ってる島民や和田さんはどこ行ったの?
先生の病気のこと話してる時とか、地獄のオペ室で、ずっと黙ってる和田さんも気になった。彩佳さんが病気の時に「そばにいることしかできない」って悩んでたコトー先生に「だから行くんじゃないのか」って言った和田さんどこ行った?なんで黙って呆然としてるだけなん?
そんであんな状態の人にオペさせちゃダメじゃん。医療ミス起こるぞ。少なくともハント先生と、助手も和田さん、ナミちゃん、剛洋できるよね?なんで誰1人として助けようとしないの?医療従事者としてどうなの?1番大事なとこじゃん。剛洋はトラウマもあるし、医療従事者ではないけども。
コトー先生に頼りきりで、20年間何も対策してこなかったのかよ…「俺たちは先生に頼りすぎてたのかもしれない」じゃないんだよ!お花畑すぎる。
チャリが電動になったり、ポータブルエコーくらいしか進化しなかったの?
どうあがいても助けられない命がある。医者も人間であり限界がある。それを受け入れて、共に生きていく。それがこのドラマの良さだったのに。
それでも、島のみんなが変わらず16年過ごしてきたんだっていうのはちゃんと伝わってきたし、良くも悪くもみんな変わらなくて、剛洋とクニちゃん、原さんと先生、しょうちゃんしげちゃんの関係が尊かったし、昌代さんの卵焼き、りゅうちゃんや鳴海先生が登場して嬉しかった。
誰かが「悩める青年を演じさせたら日本一」と言ってたのがすごく印象に残ってるんだけど、本当にこの役は吉岡秀隆にしかできない。
「医者じゃないから助けられなかったって思ってるなら、君は医者にならなくて良かった」は真理だし、先生からの最大の優しさであり、最大の厳しさで、凄くいいセリフだった。
白髪の先生と原さんを見て、お互い白髪になるまでお付き合いすることになるとは、あの頃思ってなかったよね。と思うと、本当に感慨深い。
で、統合の話はどうなった?
統合するか、ベタだけど剛洋が医者になって診療所を継ぐのが綺麗な完結だったのに、何も解決してなくて残念でならない。
ラストシーンは幻なんだと思って自分を納得させている。
制作陣及びキャストはこの脚本で納得したの?
日本のドラマで唯一DVD BOX買ったくらい大好きなドラマだけに、心の底から残念でならない。
トイストーリーの時も思ったけど、好きすぎるとダメだね。受け入れられない。