記録用
伊藤俊哉監督作品。
初期三部作の最終作。
今回は成田三樹夫演じる警官との対決となるが冒頭からとんでもない切れ味の包丁で片腕を切り落とすという異常な幕開けで始まる。
すでに脱獄しているので監獄からの脱出ではないが東京、都会自体が一種の監獄、けもの部屋と化している。
都会で出会う女性達も女囚と同じように日々とんでもない憂いに満ちた生活を強いられていた。
三部作全てに共通するのが松島ナミはセリフは少なく、訴えることのできない、助けを求めることもできない全ての女性の業や怒り、悲しみを背負い梶芽衣子の眼力で表現しているのが総評である。
そして元凶である男達に復讐していく様は爽快でピカレスク物語としての面白さもある。
タランティーノがキルビルでこの女囚さそりのテーマ曲を流していたのも共通するテーマ性があったからだろう。