記録用
リッチムーア監督作品。
リッチムーアといえばシンプソンズのアニメシリーズを手がけていた人物であるが20世紀FOXがディズニーに買収され当時の責任者であるジョン・ラセターの目に留まり引き抜かれたのだろう。
同じピクサーのシンプソンズも手がけていたブラッドバードの紹介もあるか?
当時はピクサーが暗黒期であり新たな道を模索している中この作品やズートピアはピクサーのDNAがディズニーアニメーションに注入された印象を受ける。
ゲームのキャラクターが自我を持っていて子供と遊ぶが終わった後に自分達の生活を過ごすのはトイストーリーへのリスペクトも感じる。
そしてストーリーは主人公のラルフがゲームという社会から与えられた役割を長年こなしていたが世界から飛び出しヒーローになるという目的の中、自分を探す旅に出かける。
面白いのはこの設定はディズニーアニメーションにおいてプリンセスにおける設定と少年のビルディングスロマンものを掛け合わせたような設定。
そしてヒロインのヴァネロペはプリンセスであるのだが「バグ」がありシュガーラッシュの世界からのけものにされている。
ゲーム世界においてのマイノリティである
二人は本来類似した関係にあるのだが
ヴァネロペの方は自身の目的のため反体制的に邁進するのに対しラルフは社会を救うために一人を潰すというヒーローでは欠かすこと出来ないトロッコ問題を投げかけられるが権力者から与えらヒーローのメダルという称号に目が眩むという展開が対比でありラルフがまさにヴィラン的行動をとる皮肉にもなっている。
その後ヒーロー、救世主の精神が芽生えアンパンマン、スパイダーマン然り自己犠牲から本物のヒーローへと成長する。
ここでディズニー作品ならハッピーエンドで結ばれそうだが新体制のディズニーらしく精神的な繋がりはあるものの親友として落ち着く。
それだけが人生の幸せ全てではなくヴァネロペとラルフはようやく見つけた自身の世界でのアイデンティティに喜びに満たされる。