『ハンガー・ゲーム』の前日譚と言っても第1作目の64年前と云う設定だそうで、第10回のハンガー・ゲーム開催のあらましが主軸となり、157分の長尺も含めて中々に大作感があり見応えのある一編です。
レトロな背景とテクノロジーを有する大道具と小道具の共存から放たれるシリーズ特有の独特な表現模写は健在であり、目に見えてＳＦ好きには堪らないものがあります。
大統領になる前のスノーがダークサイドへ染まって行く過程は、ダース・ベイダーのソレを彷彿とさせるものがあるし、"カットニス"の名称の登場のさせ方とか、ヒロインの結論をボヤかせるなど、次回作へ繋げようとする構成もまたその類いの作品として成功しています。
ジェニファー・ローレンスの居ないハンガー・ゲームなんて...と思ったりもしましたが、もはや本シリーズの専用監督となりつつあるフランシス・ローレンスの面目躍如とも言える堂々たる演出力もまた見ものです。
