子供と一緒に観に行きましたが、良かったです。
「レジェンド&バタフライ」と「どうする家康」のなんともいえない出来で近年全く信頼感のない脚本家である古沢良太脚本なので期待感が全くなかったのが良かったのかも知れません。
映画ではよくある話ですがドラえもんでやる事によって子供達にB級ディストピアSFを経験させる良い機会なのではないでしょうか。
劇場版ドラえもんの見どころと言えば常にはイジメっ子のジャイアンとスネ夫のベビーターンですが今作の美味しいシーンはジャイアン。
ニヤリと笑っての「のび太のくせに……上出来だ!」は今年度ナンバーワンクラスの抱かれたい男です。
ゲストキャラのソーニャも良かったです。
「鉄腕アトム」の昔からあのラストはグッとくるに決まっています。
今作は「アイアンジャイアント」かな。
基本クズ寄りののび太ですが今作ののび太は中々にヒドイです。
自らの努力はさておき自らを評価しない、競争させる社会、いやうまく育てない社会が悪いという発想。
でも、これ中々に異世界転生モノが大流行する現代にフィットする願望なのではないでしょうか。
そして意外に色々と考えさせられました。
個人の自由や権利よりも集団の秩序を優先させがちな日本人の中には今作のパラダピアが決して悪いものには思えない人もいるのではないでしょうか。
定年年齢が2歳引き上げられる事で街が炎に包まれ全国的なストライキが起こるフランスから見たら日本はパラダピアに見えているかもしれません。
いつも思うのですが出来杉くんが不憫すぎます。
今回も出来杉くんから振った話題なんだから連れてってやれよー。
なんか普段は遊ぶのに休み中の旅行には誘われない微妙な距離感の友人関係を見ているみたいで心が痛い。
僕だったらメッチャ気にしてしまいますよ。
あと準レギュラーキャラクターみたいに振る舞い始めるマリンバに若干イラッとくるというか、ファン向けにT・Pぼんを出してくれた方が乗れましたけどね。