なだ

PS-1 黄金の河のなだのレビュー・感想・評価

PS-1 黄金の河(2022年製作の映画)
4.3
yukiさんと久しぶりの同時鑑賞✨この大河ドラマのレビューを心待ちにしてました💓😆

今作は古代インド、タミル地方を描いた小説「ポンニ河の息子」をマニ・ラトナム監督が1980年代後半から計画するも実現に至らず、2022年やっと公開される。


約1000年前の南インドで400年あまり栄えたチョーラ王朝
「PS-1」はその前夜の部分から始まります。

2人の王子とひとりの王女(長兄アーディタ・長女クンダヴァイ・次男アルンモリ)
三兄妹をめぐりラージャラージャ1世の最も繁栄したチョーラ王朝への物語。

この三兄妹を繋ぐのは長兄の部下、戦士デーヴァン。
口達者で密使として敵味方含め各登場人物に接触、物語を回していくナビゲーターの役割です。

この創作キャラのデーヴァン役に『囚人ディリ』のカールテイが務め、とても愛嬌ある人物像が魅力的です。物語に迷いそうになると彼が出て来て話に戻してくれる。

監督のカメラワークは一兵卒や庶民の目線でもあるかのように近い。
上空からの陣形や巨大船団、古代の投石器もどこまで時代考証しているか不明だが、史実を考慮されていれば当時の日本(平安時代)より進んだ文明であることが分かります。

実はチョーラ王朝時代は古代中国や日本のように史書などの資料がしっかり無く、わずかな文献と遺跡に刻まれた彫刻で読取っているらしい(刻文)さぞ映像化は厳しかったでしょう👏

遺跡が舞台の踊りだったり、滑車の技術やインドの古代武器「ウルミ」(ビロンビロン刀と勝手に呼んでいる)も目を見張る。

またA・R・ラフマーンの壮大な音楽がこの大河ドラマに合っていて素晴らしい。夢見心地で古代インドに誘われます。

終った瞬間の引きの強さに「PS-2」6月まで待てない!!
早く見せてくれ〜と叫びたい気持でいっぱいでした。


ただ多くの日本人が、人名と勢力図がピンと来なくて今回は顔と人物を覚えるのが精一杯。
これから観る方は公式サイトやチョーラ王朝をWikiるか、パンフレットの出来が秀逸なので、買って読んでからでも惜しくないと思う(相関図が有難い)。


yukiさんとは初インド映画🇮🇳レビューでしたね✨
ご一緒出来て感謝、感謝です😂😂😂
1000年前に生きていた人の息使いが感じられる作品でした。
ぜひとも「PS-2」もよろしくお願いしま〜す♪



✍メモ

・三兄妹の父はスンダラ王(病気で命が危うい)
・悪顔パルヴェート侯はチョーラ国の財務大臣
・パルヴェートの若妻ナンディニは狡猾な策士っぽい。演じるアイシュワリヤー・ラーイはA・バッチャンの一族(めちゃ美人🤩)
・パルヴェートの弟はカランダカ長官
・青白いおっさんのマドゥランダカは王座を狙うスンダラ王の従弟
・チョーラに滅ぼされた国はパーンディヤ(残党はランカ島)
・ランカ島は現在のスリランカ
・少し苛つく坊主ナンビは架空キャラ
・カールティはスーリヤの弟
・次作はヴィクラム(長兄)が活躍しそう
なだ

なだ