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SHE SAID/シー・セッド その名を暴けのnahoのレビュー・感想・評価

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始まりは人対人の事象なはずだけど、「彼」ではなく「彼ら」になるところとか、「地位」とか「会社」とか「過去な時代」とか「社会の構造、システム」とか、…闇は深すぎる。

これもまた「ビジネス」なのかもしれません。でも、この映画が成立することが、ある意味「ハリウッドだよな」と感心せざるを得ません。

(ニューヨーク・タイムズ上司さん方の『修羅場をくぐってきた感』半端ない。なんとスマートなんだ!カッコよすぎる!)

よく『喪失と再生の物語〜〜〜』ってあるけど、奪われること、失うこと、取り戻せないことは、もはやこの作品にとっては「物語」でも「映画」でもなく、リアル。

途中、何度も息を呑み、何度か涙が溢れてしまいました。

きっと思慮深く作られた作品なのでしょう。
お名前が出てくる方、本人役で出演されている方の思い。いや、この作品では直接触れられていなくとも様々な思いを抱いた多くの方々の思いを…。

彼女の話を聞く彼女らの瞳には、悲しみや、怒りや、情熱や、葛藤や、やるせなさや、時として牙や、未来への願いが、静かだけれども間違いなく力強く宿っているなと感じました。凄かったです。
忘れることのできない映画が、また1つ増えました。
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