シミステツ

MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらないのシミステツのネタバレレビュー・内容・結末

4.2

このレビューはネタバレを含みます

タイムループ×社会人・仕事という斬新な切り口。代理店あるあるが詰まってる。タイムループしてると気づかないほど仕事に忙殺されてるという皮肉、上申制度という日本的な組織への皮肉、ループすれば仕事もブラッシュアップされるって考えももってるのが代理店思考で怖い。そしてタイムループ現象に関する部長へのプレゼンも日本的。

まずはタイムループに徐々に気づいていくフェーズ、呪いの石という原因の特定、上申制度を駆使していくためにどんどん仕事が上達していっちゃうっていう皮肉なフェーズ、部長に理解してもらい石を破壊するフェーズ。ここでひとつめのカタルシス。からのループが解けてない、という展開。部長が描いた漫画の途絶えた夢がタイムループを誘発しているという新たな発見。社会人、仕事、代理店としてのユーモアあふれるループから、最終的には夢を諦めない、目の前のこと、目の前の人を大事にすること、自分を信じることの大切さというメッセージへと昇華されるところが絶妙。部長の夢を叶える=タイムループを解く=吉川の転職の夢が危ういという板挟みの作り方が上手い。

オープニングのクラシック音楽が仕事との皮肉的距離感を醸し出してて良い。恋はデジャヴでしょとかインディアナ・ジョーンズねとか映画通なキャラがいるのも芸が細かい。

おもしろいし目が離せないけど、好きかっていうと普通かもしれない。