MasaichiYaguchi

宝くじの不時着 1等当選くじが飛んでいきましたのMasaichiYaguchiのレビュー・感想・評価

3.9
韓国の軍人が手にした1等6億円の当選くじが北朝鮮兵士のもとへ渡ったことから巻き起こる騒動を予測不能の展開で描いた本作を笑いながら観ていると、主義や主張、宗教や民族の違いで争い合うことが、如何に馬鹿馬鹿しいことなのかと痛感してしまいます。
韓国軍の兵士チョヌは1等6億円が当選した宝くじを手に入れ大喜びするが、その宝くじは風に乗って軍事境界線を越え、北朝鮮の上級兵士ヨンホのもとへ飛んでいってしまう。
南北の兵士たちは宝くじの所有権を巡って、共同警備区域のJSAで会談を開くことになるが、双方の腹の探り合いで、なかなか決着しない。
昨年末に年末ジャンボ宝くじを購入し、結果に一喜一憂した人も多いと思うが、この物価高のご時世で、濡れ手で粟の一攫千金はそう甘くない。
「棚からぼた餅」ならぬ、「天から当たりくじ」を手に入れた、韓国と北朝鮮の兵士たちも、分け前交渉からスタートした“南北会談”は紛糾し、何とか換金する為の“共同戦線”に至るが、ここまできても一難去ってまた一難となる。