ベルベー

ぬいぐるみとしゃべる人はやさしいのベルベーのネタバレレビュー・内容・結末

2.3

このレビューはネタバレを含みます

「誰も傷つけたくない」と言いつつ、その意見の表明が誰かを傷つけることもあるよなあと思う映画だった。自分が男性であることによって誰かを傷つけることが怖い。痴漢をされるなんて辛すぎる。そんな過度な感傷が、同じ思いを抱える人を傷つけることもあるのではないか。そのあたりに無頓着そうな原作、脚本、監督が気になった。

無頓着というか、結局、作り手は他者を慰めたいのではなく慰めてもらいたいだけではないか…主人公の不安に共感してしまうからこそ、そう思った。そして「もらう」側のスタンスで作られる映画は、個人的にはノーサンキューだ。あと、根暗な大学生たちが各々ぬいぐるみに語りかける絵面がどうしてもちょっと怖い…。
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