繋がりたくても繋がれない若者のロードムービー。純愛です。
他人と共有できない性をもった2人の普通にはなれないという苦しみが、アメリカの夏の景色と相まって爽やかさと苦味の絶妙な比率を作っていた。社会の中に居場所がない2人にとってはお互いが唯一自分の存在を作ってくれる存在。見ていると切なくなるけど、それすら尊く思えて見るのをやめたくなくなってしまう、そんな映画だった。
親子の絆すら絶ってしまう一方で愛するリーとの架け橋ともなった食人という性に、マレンはどのように向き合うのか。
「血が乾くまで誰かが隣に座っていたのは初めて」このセリフの切なさ。自分にとっての特別も一蹴されてしまうなんて。うっ、てなった。救いがない。
*以下ネタバレ
マレンの意思がハッキリしなかったからこの映画のメッセージはうやむやなままになってしまった気がする。
このままサリーやマレンの母のようになってしまうと考えるとリーは幸せ者だなと思う