ゆき

ボーンズ アンド オールのゆきのレビュー・感想・評価

ボーンズ アンド オール(2022年製作の映画)
3.9
同族

孤独を軸にした純愛物語だった。
「喰べる」という衝動により愛情を表に出せる少女。同じ秘密を抱える者たちは匂いで引き寄せ合う。
必要のない捕食を楽しむ者もいた。各々の方法で人生を拓いていく。
「初めて一緒に居た人」への固執だけ異形として浮き立っていたけれど、サリーが一番ピュアだった。だからこそ辛かった。
130分、見事に不穏。カメラワークも独特な感じがした。
家族だから選択するそれぞれの道。倫理観だけでは判断が付かない。
不安定さが非常に魅力的なティモシー・シャラメ演じるリー。
主人公・マレンの強いまなざしとのバランスと、路上で際立つ青い車が印象的だった。
***
愛情を感じる相手を食べてしまう18歳の少女。唯一の家族であった父親に捨てられ、幼い頃に分かれた母親を探す決意をする。道中出会った同じ葛藤を抱える少年と共に行動し始めるが。
ゆき

ゆき