ハレルヤ

ボーンズ アンド オールのハレルヤのレビュー・感想・評価

ボーンズ アンド オール(2022年製作の映画)
3.8
生まれつき人を食べるという衝動が抑えられない時がある18歳のマレン。自分のこのルーツを知るために母親の出生地ミネソタを目指す。旅の途中で自分と同じ秘密を抱える青年リーと出会い、2人は旅をすることになるロードムービー。

ルカ・グァダニーノ監督、ティモシー・シャラメ主演「君の名前で僕を呼んで」と同じ監督主演で描く異色のロードムービー。人を食べたくなる衝動って一見ハンニバル・レクターかと思いたくなる題材ですが、色んな意味であれほどではなく。笑

こんな性格を持ってしまった故に人並みの生活が送れないマレン。父親からも見捨てられて、一人で母親を探しに旅をする。道中で自分と同じ属性の人と出会う。初老の男性サリーや自分と同世代の青年リー。

彼らの出会いは互いに孤独を埋め合う存在として大きな絆になる。リーとは旅を通じて恋愛感情を抱く。しかしサリーはストーカーじみた行動となり、2人にとって不安の種になる。

悲しい運命を抱えた者たちのドラマを展開しながら、かなり強烈なグロ描写がいくつもあります。これは苦手な人だと覚悟が必要。ただ単にシャラメが好きなだけという理由で見るのは厳しいかもしれません。

見てて何とも言えない感情になりますし、見終わった後もスッキリ出来ません。でも嫌いじゃない。キャストの演技もピカイチですし、地味ながら密かに魅力的な音楽やカメラワーク。130分飽きずにしっかり見入っているほど充実した内容だったと思います。
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