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蟻の王のJのネタバレレビュー・内容・結末

蟻の王(2022年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

本作には同性愛者を異性愛者に変えることを目的とした「転向療法(コンバージョン・セラピー)」を取り扱うシーンがあるため注意

「イタリアに同性愛者は存在しない」とされていた時代を生きた詩人、劇作家のアルド・ブライバンティとその教え子を巡る史実、“ブライバンティ事件”を取り扱う。

翻訳では「教唆罪」とされている罪状だが、原文の「Plagio」は意味合いとしては「精神的隷属罪」に近く、成人済みのエットレの自由意志に基づく選択を所謂洗脳状態だと検察側が言い切るのはあまりにも不当。
劇中にも登場した、もし事件が異性愛者間で起きていたら賞賛ものだという台詞が全てなのだろう。
また、エットレ自身が「私は支配されていません」と証言するもそれすら支配されている証拠とされまともに取り合ってもらえない。いかにこの裁判が同性愛者の権利を無視したものだったか考えさせられる。
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