このレビューはネタバレを含みます
🟨【良かったところ】
気になってる作品ではあったけど
原作の読み味が苦手だったので
映像作品として楽しめたのはありがたかった。
クネヒトとかルドルフの、
だいぶファンタジー寄りなキャラデザインが
コスプレ感は一切否定できないけどカッコいい。
原作要素だろうから映画の評価とは別だけど、
実はクネヒトの顔が見えてた三春とか、
コンビニの忙しさが異次元だったっていう
前半の違和感が伏線でしたっていう回答が
おもしろかった。
大福のエピソードも完成度高い。
コメディシーンに容赦なく引っ付いてくる効果音は
本当に悲劇というか能無しもいいところなんだけど
【銀魂】なんかは
こんな有り様どころではなかった気がするので
だいぶ福田監督は自我を抑えてたと思った。
二郎さんとかムロツヨシの出演時間も
ギリ目をつぶれる程度だったのはすこぶる英断。
自我をひとつも出さなければ楽しめる監督。
🟥【気になったところ】
世界観が面白そうだなって思ってたけど、
強盗みたいに配達したり、
サンタの仕事に部署があったり試験があったり、
サンタクロースで思い浮かぶアイデアの
第一段階みたいなネタが多くて微妙だった。
主要キャラクター4人が
ただの美形4人組になってたのも残念。
鉄平くんに至っては、
カイザー出てきてからずっと空気だし
黒髪の美形ってことで主人公と被ってるのも残念。
1人ぐらいコメディに振り切った
おもしろキャラが欲しかった。
日本語が通じない体毛の濃いオジサンでもいいし、
北極なのに
半袖半ズボンで過ごしてるオジサンでもいい。
故意に安っぽくしてるとしか思えない
ギャグシーンに投下される効果音については、
どんな作品も一瞬にして駄作に変える新技術として
表彰の のち、
国際指名手配しないといけないレベルの酷さで
あの効果音聞くたびに震えが止まらなかった。
特に橋本環奈さんのコメディパートにおいては
生きながらに体感できる地獄なので必見。
編集というか次の場面への切り替えが良くないから
どれだけ吉沢さんがツッコミ頑張ってても
場面転換が数秒遅いだけで猛烈にシラけてた。
そもそもツッコミ入れるときに
毎回吉沢くんのアップにするのもやめてほしい。
吉沢くんを映さずに声だけでツッコむとか、
引きの画で見せるほうがシュールなのに。
久しぶりに福田監督の作品見たけど、
まだ二郎さんとかムロツヨシを
ねじ込んできてたのも流石にたまげた。
この世に存在する〇〇組のなかでも
福田組は突出して早期解散させた方がいい思う。
三春の子役くんの演技、
絶対に棒読みですごかった。
あの瞬間に観てたものは
絶対にだれかのホームビデオ。
ネズミのCG、
【スーサイドスクワッド】みたいな
破格のクオリティは求めてなかったけど、
クオリティの低さを
逆にコメディの一部として採用してるぐらい
遠慮のないボロクソ具合でビビった。
ボス的な立ち位置で出てくる片目ネズミも、
ビットプルとケンカしてるみたいな映像で
海外から流れてくるTwitterの動画かと思った。
大福のエピソード、
かわいい稲穂さんが元凶で
カイザーが本当はミスってなかったみたいな
面白い作りしてるのに、
助けてくれた主人公に対しての
今までのカイザーの対応が
あまりにも酷いから違和感しか生まれてなくて
どんどん好感度が下がる歪な作りしてた。
原作からこうなのかは分かんないけど、
今作に関して言えば
間違いなくキャラ作りで墓穴掘りまくってた。
ちゃんとしたストーリーを描けてたのが
回想しかなかったのも残念。
主人公たちの見せ場、盛り上がりが
「ネズミと屋上で戦うあのラストです！」
って言われても、否定したい気持ちでいっぱい。
三春がツッコミ入れてる場面が、
いちばんメインみたいな顔して
幅効かせてる映画だった。
あとこの映画、
山田裕貴何人出てた…？３人…？…4人…？
ドラケンも出てたよね？ マイキーと一緒に。
ありがとうございました。
