このレビューはネタバレを含みます
「つまらないなぁ。ジョーカーとハーレクインが誘爆してゴッサム・シティを蹂躙する話ではなかった。IMAXで見て損した」
と前情報無しで鑑賞した直後の感想。
いや、まてまて、前作と対比して何故こんな続編を作っちゃったのか?何かある気がする…。
三者三様な意見のレビューを拝読させて頂くと、何となく解りかける。
神格化した犯罪者を封印する。
虚構の物語が現実世界に影響。
京王線ジョーカー模倣犯然り、
世界にも白塗りの顔を模倣した人。
ジョーカーの真似して、仮面に隠れる卑劣な行為は、身元がわからないネットの匿名性にも繋がってる。
冒頭のカートゥーンで影に乗っ取られるジョーカー。
今作にはジョーカーはおらず、居るのはアーサー・フレックと云うガリガリに痩せた模範囚だけ。
脳と神経の損傷で狂ったように笑うって前作でアーサーが言ってたじゃないか。
その笑いは人をバカにしている非常識な笑いではない。
いや、本当に笑っているのか!?
妄想か現実か判らなくなる。
リーに恋したアーサーはやっと普通の男になれそうだった。
今作はトッド・フィリップス監督とホアキン・フェニックスと前作に対するアンサーなのだろう。
感情を出さない歌い方
一見ミュージカルのようだが、ミュージカルではない。
この縛られたミュージカル風な作品に言霊のパンチを与えたのはレディー・ガガ
彼女は凄いな。
エンドロールを見ずに立ち去る観客の多さに気付く。
…お金と時間を払って感動を求めて観ている鑑賞者を置き去りにする独りよがりに思える作品は、商業映画として優しく理解してあげては駄目だ。
そう自戒します。