原作漫画にはところどころに風景画を挟む。この表現は物語の場面展開・ちひろさんの想い・物語の余韻・エピソード人物への感情、などなど大事な役割だと思うんですよ。そこを実写映像でどうするのかが楽しみでした。メルヘンチックな見事な原作漫画の風景シーンをうまく織り込んでいたと思います。ただ実写となると風景に思い入れができないとスルーしてしまうかもしれません。ぜひ風景を感じたい。ちひろさんの心情をも感じると面白くそして切ないです。物語はちひろさんが関わる人たちの交流を描いた群像劇です。いろいろな事情の人、家庭環境に悩みを持つ人、風俗時代の昔の仲間、厳しく優しく楽しく時が流れます。ちひろさんって、孤独なんだけど寂しがり。家族嫌いなんだけど家族作りたい。人は嫌いなんだけどお節介。自由人なんだけど繊細。人が気になるけど媚びは売らない。そんなちひろさんを見てるのはめちゃ楽しいです。
