きねぼっち

フォールガイのきねぼっちのネタバレレビュー・内容・結末

フォールガイ(2024年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

すごく面白い! でもクドい!!

なぜかストーリーの基本フォーマットが「三つ数えろ」みたいな古風な探偵ものなのも、妙に説明過剰なクドさをかもしていると勝手に確信。
なんか、ギャグもオタク(つまりオレ)がよろこぶような、ひねったシチュエーションを手間暇かけて演出する方式によるものが多く、笑いをダイレクトに訴求してこないような、まだるっこさを感じた!
まー、好きなタイプのギャグばかりなのが、監督に見透かされてるみたいで逆にむかついた!! ってめんどくさいオタク!!!

見た目の楽しさはアクションが補ってくれるけど、割と突然に強烈なアクションが発生するノリなので、たとえばキャラが一世一代の大博打をうつ決心を固める、みたいなタメがないので、もったいないよな。
つまり、メリハリがないという感じ。

ストーリーもあまり緊迫感がなくて、その理由は、主人公と女性監督が常にラブラブなのがわかりきってること。
昔のハードボイルドの主人公なら女より名誉って性格だから、逆境が素直に逆境なんだが、彼女命の主人公だと愛があれば肉体的・世間的に抹殺されても平気。つまり作中では本物のピンチに遭遇してない。
だから、なんか全体的にユルい雰囲気になっちゃっている。

やっぱあれやね、裏方のスタントマン賛歌ってテーマとストーリーが噛み合ってない。
よって後半のド派手な展開が、なんかおちゃらけみたいなノリに見えてしまう。この辺ももったいないよね。
コメディにするんだったら、プロデューサーをありえないような極悪人にすべきだったよな。悪役として全然怖くないからね。
本作は悪役不在、というのもあるかな、なんか妙にやさしい世界。

そういう文句はあるけど、やはりアクションシーンや、バトルシーンがおもしろすぎてサイコーでした!
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