個人的に結構良かったのだが、この評価の低さは一体……。やはりミュージカルは人を選ぶということなのだろうか。
一組の夫婦の始まりと終わりを同時に描く試みはなかなか興味深く、独身の身でありながら身につまされる部分が多かった。
ちょっとしたことから夫婦のすれ違いは起こるものだが、最も割りを食うのはいつでもその子供である。本作もその例に漏れずで、実にいじらしい。
結構内容は暗くなるようなものが続くのだが、歌の素晴らしさで嫌な気持ちにはならない。特に最後の大団円は、家族３人の姿に感じられる余韻まで幸せな雰囲気に包まれていて良かった。
今生きているこの時間の愛おしさや幸せを大切にしようというテーマをしっかりと感じることができる作品だった。
