ハードボイルドなサンタクロースによるブラックコメディのアクション映画。主演は「ストレンジャー・シングス」のデヴィッド・ハーパー。確かに微グロの描写は多めだしバイオレンスではあるけど、ストーリーは至って普通なクリスマスの家族ドラマ。資産家の母に子どもたちが媚を売る構図に耐えきれず別れた夫婦と、サンタに両親の仲直りを頼む娘。家族関係が歪なわりには結局親子のシンプルな絆が描かれる作品ではある。後半の「ホーム・アローン」のオマージュシーンは本家に比べて過激なのもあり楽しめたんだけど、全体的にはどうにもテンポが悪く長く感じた。中身の薄いセリフシーンが長いのもあると思う。サンタがハンマーを手にしてからの派手な敵討伐アクションはすごく良かったので、もう少しサンタのハードボイルドなところを全面に押し出してもよかったと思う。肩の力を抜いて観るクリスマス映画としては結構良かったけど、正直ストーリーだけみると子ども向けっぽいし、それにしては映像が過激だしでターゲットが中途半端に思えた。
