三樹夫

オオカミ狩りの三樹夫のレビュー・感想・評価

オオカミ狩り(2022年製作の映画)
3.4
フィリピンから韓国へ犯罪者を護送する船の中で起こるバイオレンスクローズドパニックもの。犯罪者VS警察までは分かるが、そこからVS怪人も加わってくるのが訳が分からないながらも、怪人見参からの殺戮開始には爆笑した。犯罪者VS警察VS怪人のプロットは良いが、展開が鈍重でタルくダレる。本編が2時間でも長いと思うほどテンポは緩め。この映画は『ザ・グリード』みたいなもんだが、そういった類の映画の良さであるフットワークの軽さが無いのが辛いかもしれない。何回も同じような事を繰り返しているのもダレる要因かと思う。見どころは、服着替える意味ねぇだろというぐらいやたら血がビュービュー噴き出す、流血量が自慢のバイオレンスとなっている。

映画が始まり、犯罪者に自爆テロを仕掛ける小市民のおっさんから、犯罪者をボコボコにする警察と、初っ端から血の気は多い。犯罪者を船で護送するため船内で手錠につないで拘束するが、案の定野獣たちは解き放たれ血の海と化す。犯罪者というのが平気で人をポンポン殺す残虐非道集団で、サイコ野郎みたいな入れ墨イケメンが切り込み隊長みたいなポジションでいるが、こいつわざわざ着替えた意味あったのか。すぐに血でビショビショになってたし。犯罪者VS警察の中に謎の怪人が現れてからは、三つ巴というよりも生き残った組VS怪人みたいな感じになる。この怪人は何?となり、徐々に正体が明かされていくが、結構テキトーな設定でもある。散々威張り散らしているおっさんといい、人間性に問題のあるやつ大集合で殺し合いをしている、水浴びフェスの水浴びの代わりに血を浴びるみたいなバイオレンスフェス映画だった。
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