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日本侠客伝 浪花篇のbluetokyoのレビュー・感想・評価

日本侠客伝 浪花篇(1965年製作の映画)
3.2
全体的にはあまり面白くはないのだが、ストーリーの組み立て方がとてもうまい。後半、最後の方になって、本当に絶妙なタイミングで鶴田浩二さん演じる冬村吾郎が登場するのだ。

横浜から大阪の港まで、弟の遺骨を取りに来た藤川宗二。へらへらしていて人当りもよさそうな男で、茹で卵売りの加代(?)もたちまち惚れてしまう。帰ろうとしたら、弟の同僚、仲仕たちが新沢一家と運送業社長、黒木に苦しめられていることを知り、残ることを決意、さっそく、黒木を締め上げる。怒らすと怖い宗二であった。
新沢一家が報復しようとした矢先、荷受業者半田と和田島が宗二をかくまった。
運送業の会合で、新沢+黒木は、これからは、みんなで組合を作り、一層、労働者(仲仕たち)から搾り取ろうと提案すると、半田と和田島は反対する。
報復として半田は暴行を受ける。
半田が、海軍から受注した石炭輸送を、新沢一家+黒木は、仲仕たちを買収して嫌がらせ。和田島+宗二は、仲仕たちを説得して、なんとか仕事をやり切る。
報復として、和田島は殺される。
絶望的な状況の中で、冬村吾郎が2年早く出所してくる。
まずは、新沢一家へ挨拶。そのあと、なんと、和田島の葬式へ。
さらに、偶然、千代と会う。千代は冬村の女房だが、新沢の女になっていた。
一部始終を知った冬村、また、新沢+黒木と会い、新沢に、親分、それは、ちーと、違うんやないですか、と言い出す。
あわあわした新沢、いや、だから、いまは、義理とか人情とか言っておられんよって、としどろもどろ。
ところで、女房の千代はどこにいますのや、と冬村。
新沢はさらにあたふたしてしまう。
冬村が帰ったあと、新沢+黒木、やべえな、それにしても、冬村、しつけええやつだぜ、と顔を見合わせてた。
冬村は、千代が囚われているへいくと、殺されていた。冬村はまわりの連中を皆殺しにする。
宗二が来る。仲仕仲間の寅松が捕まっていることを知り助けに来たのだ。寅松も殺されていた。
冬村と宗二は、新沢、黒木のところへ行き、皆殺しにする。
二人そろって、自首するために警察へ。終わりである。
話的には、もう完全にダメだ、となったとき、まさかの大逆転という痛快さがある。
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