～天使の顔に隠された悪意、再び暴かれる闇～

不気味さと緊張感が続く一方で、新鮮味に欠ける展開が惜しい続編。

「The Bad Seed Returns」は、2018年版「The Bad Seed」の続編で、前作の出来事から数年後の物語を描く。主人公のエマ（マッケンナ・グレイス、「ゴーストバスターズ/アフターライフ」「アナベル 死霊博物館」）が再び中心となり、彼女の悪意が新たな環境の中で次第に明らかになる。

映画の見どころは、マッケンナ・グレイスの演技。彼女は純粋さと冷酷さを同時に表現し、エマというキャラクターに複雑な魅力を与えている。おすすめのシーンは、エマが学校生活の中で新たな標的を選び、徐々に支配していく様子。静かでありながらゾッとする展開が続き、彼女の計算された行動が際立つ。

一方で、ストーリーは前作のパターンを踏襲しており、新鮮味に欠ける部分が否めない。サスペンスの要素は強いものの、驚きや斬新さを求める観客にはやや物足りないと感じられるかもしれない。
シンプルに前作の劣化版。

キャラクターの闇が深まる過程を描いた点は評価できるので「The Bad Seed Returns」は、前作を楽しんだ観客や、心理サスペンスが好きな人は一度見ても良いかもしれないが、「暇ならば」のレベル。

わーい続編きちゃ！遺伝子レベルで邪悪な女子が気に入らん存在を抹殺していくサスペンス。まさか作ってくれるなんて感激です✨

マッケンナ・グレイスを初めて知り、胡散くさい顔した子だなぁ他に何か出てるんだろうかとギフテッドを観て演じ分けに天才かと震え上がらされたのが前作。どちらって言うと手の施しようの無いサイコ娘を持った父親の苦悩がメインで、父役兼監督のロブ・ロイが俺カッケーを盛ったんだろうなーという印象でした

対して今作は完全に彼女の独壇場。プロモーション映像？ってぐらいに真っ黒けグレイスちゃんの魅力が詰め込まれててファンは大喜びできると思う。どうやら彼女も共同脚本として噛んでるんだそうで…なるほどこいつも自分大好きか🤔

前作に比べるとかなりエンタメ寄りで、高校生に成長したエマちゃんが封印していた凶暴性を解き放ち無双していく姿を見守る…という感じ。彼女の過去を嗅ぎ回り化けの皮を剥がそうとする転校生も登場するぞ！




惜しむらくはマッケンナグレイスが成長してしまっている所。高校生ならこれぐらいの邪悪さは珍しくないし良くある学園サスペンスと変わらなくなってしまう。もはや「悪い種子のリメイク」である意味が消えており、彼女が危機を切り抜けられるか罰せられるかの焦点しか残っていない

エマちゃんが仕掛ける頭脳トラップも見せ方も気持ちいいのですが流石にこんだけ「事故」の頻度が高すぎればバレるのでは…

でもメタ視点まで加味した多彩な演技は必見です！やっぱり胡散くさい顔に見えちゃうんですが、それは胡散くさく見える演技をしているから。作中の人物を騙す時に抜く宝刀、「演技の上の演技」には毎度鳥肌が立つ🐦

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