馬刺し

福田村事件の馬刺しのレビュー・感想・評価

福田村事件(2023年製作の映画)
4.1
平日の昼間の時間帯にも関わらず満席。
見渡す限りの高齢者。平均年齢70歳くらい。
彼らは何を感じたのだろうか。
少し気になる。

ーー感想ーーー

結局「事実」というのは半径0メートル。己自身が五感で感じたことにしか存在し得ない。
あくまでもその他の伝聞やニュースなどは真偽の確かめようがないものである。
では、何を信じるか。

仮に、この世に天使と悪魔がいたとして。
「ワルモノは悪魔」という世界が決めたイデオロギー。
しかし僕の目の前にいるのは
やさしい悪魔と意地悪な天使。
「世界」は天使を選ぶだろう。
しかし「僕」は悪魔を選びたいと思う。
でもそんな単純な話じゃすまない。
「僕」は「世界」には勝てない。
悪魔を選んだ「僕」は悪魔。
「世界」はそう決めつけるだろう。
そしてぼくらは迫害される。
そうして秩序は保たれていく。

数の暴力。屈折していく正義。善悪二元論。言論統制。。

そんなことを感じた映画でした。
100年前の人々の暮らし。質素やなぁ。
当時の人が今の僕たちの暮らしを見たら驚くんじゃないだろうか。

鳴り始めた太鼓の音。曲が終わるまでもうそれは止めることができない。
決して他人事じゃない。
過去ではなくて未来のお話。かもしれない
馬刺し

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