馬刺し

オッペンハイマーの馬刺しのレビュー・感想・評価

オッペンハイマー(2023年製作の映画)
3.7
「我々科学者は未来に起こることに恐怖するが、そうでない者はそれを実行した後にその恐ろしさを知る。」

そんなセリフがあったと思う。

このセリフがなんとも皮肉な形となって彼に返ってくるとは。

プロメテウスもきっと人間に火を与えることで何が起こりうるのか、わかっていたんだろうと思う。でも与えてしまった。それは好奇心や名声からなのか、それはわからない。

誰だって何かを成し遂げたいと思う。生まれた意味、意義を見出したいから。そんな欲望のひしめき合いが印象深い映画だった。
道徳、モラルは悪意に利用され、魑魅魍魎が跋扈する世界。なかなかに厳しい。

映画館が震えるほどの重低音。その音圧のクレッシェンドに観客も息を呑む。

尻上がり式に面白くなるタイプの映画。時系列がやや掴みづらく、登場人物も多いので観る際は注意が必要。
馬刺し

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