馬刺しさんの映画レビュー・感想・評価

馬刺し

馬刺し

ナミビアの砂漠(2024年製作の映画)

3.8

ものすごく乾いた映画だった。

我々は何のために生まれてきたんだろう。
2020年代、貧困や高齢化の進む日本は沈み行く泥舟だ。

冒頭、同級生がドアノブを使って自殺したことを聞く主人公。でもそこに関心
>>続きを読む

憐れみの3章(2024年製作の映画)

3.7

備忘録。

パート1
支配欲と承認欲。
支配され続けると自分で何も判断できず、依存し続けてしまう。

パート2
幻覚と性欲。
歪んだ貞操と彼女の不在が彼をおかしくさせた。
限界状態を生き抜いたことによ
>>続きを読む

由宇子の天秤(2020年製作の映画)

3.9


ドキュメンタリーというものは事実を伝えるものではなくあくまでもエンターテイメントである。時には事実を捻じ曲げて観客に都合よく解釈させ気持ちよく映像を届けることも仕方がないことだと思う。

この作品は
>>続きを読む

ラーゲリより愛を込めて(2022年製作の映画)

3.5

どんな状況でも「いきる」だけじゃダメなんだ。
捕虜でも一等兵でもなく、一人の人間として。「山本」として彼は生き抜いた。

そしてその精神は周りの人間へと受け継がれていくのだ。
彼は死んでない。
生き続
>>続きを読む

ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)

4.0

戦争映画でもこんなに映像が鮮やかなのは
この映画はジョジョ視点で描かれた世界なんだろうな。

彼は大人に憧れた銃がや兵隊ごっこが好きなただの少年だ。

一人っ子あるあるだと思うけど架空の友達を作ってよ
>>続きを読む

デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!(2000年製作の映画)

3.8

もっと堪能したかった、40分は短いね。

デジモン知らないし、サマーウォーズも覚えてないけど、ネットワークの描き方がいいよね。アトラクションっぽい感じも含めて。

オープニング、butterfly流れ
>>続きを読む

プリシラ(1994年製作の映画)

3.5

ストーリーのプロットとしては王道だけど、
オーストラリアの大自然と、オカマという不自然さとの融合。
化学繊維で作られた派手な衣装と雄大な砂漠がひとつのフレームにおさまっていて新しい映像体験をさせてもら
>>続きを読む

ジョゼと虎と魚たち(2003年製作の映画)

3.6

街外れの少し古めかしい家々。
その素朴さとくるりの音楽がとても合う。

男って意気地なしで変態で弱くて
女って寂しがり屋でわがままでとても強くて

ささやかな日常を過ごした2人だけの束の間の理想郷。
>>続きを読む

打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?(1993年製作の映画)

3.8

ちょうど良い長さ。

友達との関係があるから恥ずかしくて好きな子に素直になれないやつ。懐かしいなぁ。
「好きな子いるの?」の質問に当時は好きな子いたけど「え、いないよ?」で返してた記憶ある。

少年た
>>続きを読む

キリエのうた(2023年製作の映画)

3.7

花とアリスみたばかりだから思うけど、またバレエ踊ってる!!岩井監督、バレエ踊らすの好きなんかな。雪の感じがlove letterぽかったり過去作を連想させるような描写がいくつかあった。(あと役者も)>>続きを読む

未来世紀ブラジル(1985年製作の映画)

4.2

世界観がすごい!!
期待通りの映画でした。

過去の人が想像する未来世界って今とは遠く及ばなくて独特な世界観があって好き。




ここからネタバレ










なぜ人は未来はディストピアにな
>>続きを読む

花とアリス殺人事件(2015年製作の映画)

4.0

あわよくば実写で。平成の映像で見たかった。

とても面白かったが故に岩井監督のthe 平成の世界観で観てみたい。(時が経って物理的に無理だけど)

アニメーションが最初ヌルヌルで好みじゃなかったけど、
>>続きを読む

花とアリス(2004年製作の映画)

4.3

やっぱり岩井監督の映画は展開が予想できなくて好きだな。

とても面白かった。
相変わらず、平成らしさが存分に詰まってる。

文化祭の「トランプ破いて」のシーン。
シリアスなシーンの中、後ろに浮かぶ、鉄
>>続きを読む

ビートルジュース(1988年製作の映画)

3.8

とても可愛らしいホラー。

ティムバートンのダークファンタジー感、たまらんね。

2が公開されたということで、観てみたいなと思った!

マッドマックス2(1981年製作の映画)

3.7

1の続編が気になったので観てみた!

相変わらずあっけなく人が死んでいくのがいい。
かなしいかな。暴力って無情。


1よりもエンタメ寄りになったと言うか、なんとなく予想できる展開になってしまったのが
>>続きを読む

サユリ(2024年製作の映画)

4.1

「命は濃く」この言葉とても好き。

ホラー映画なのに前向きになれる映画!

ちゃんと怖いけど、元気ももらえる一度に2度美味しい映画!

己の生命力や精神で悪の力を跳ね除ける!
これからはより力強く生き
>>続きを読む

男たちの挽歌 4Kリマスター版(1986年製作の映画)

3.7

男たちの熱い友情物語。

香港映画らしいツッコミどころのある感じやっぱり好き!極道なのに、ボスがなんか小物な感じとか。

「足を洗う」「過去の罪を償う」ことがどれほど大変なのか、この映画を見て実感させ
>>続きを読む

マッドマックス(1979年製作の映画)

3.9

オーストラリアの雄大な大地を走る感じが独特。

あらすじを見ずにこの映画を見たのだが、見ずに正解だった。色々衝撃だった!

なのでぼくも詳しいことは皆様に知らせずにいようと思う。

今のアクション映画
>>続きを読む

Chime(2024年製作の映画)

3.1

初の黒沢清監督作品視聴。

他作品の要素が存分に混じった作品みたいなので、他作品を観て、またここに戻ってきたい。

終始不気味だった。

ルックバック(2024年製作の映画)

4.5

大好きな藤本先生の映画。

演出に言葉や説明はいらない。
スキップだけで、しぐさだけで何を描きたいかがわかる。

藤野の4コマ面白い。

最高のクリエイター映画でした。

四月物語(1998年製作の映画)

3.7

25年前の松たか子素敵すぎる。

love letterに似た質感。
love letterが冬っぽい感じに対してこの映画は梅雨。てっきり近い時期に作られたものかと。
湿度の高い色温度や、質感。
そし
>>続きを読む

落としもの(2010年製作の映画)

3.6

荒廃的で排他的な世界観。独特な雰囲気。
様々な解釈ができる映画。
色々語れる系映画。

15分という短さなので2周鑑賞。
2周みることでやっとショーンタンの世界観を味わえた気がする。


DVDの特典
>>続きを読む

リリイ・シュシュのすべて(2001年製作の映画)

4.7

鋭利でグロテスクで破廉恥な共感性羞恥。
学生時代の危うさと愚かさの郷愁の襲撃。

岩井監督の映画は本当にドラマチックだ。
映像全てが美しすぎる。

スワロウテイル然り、おすすめはできないけど、
刺さっ
>>続きを読む

スワロウテイル(1996年製作の映画)

5.0

これは5.0つけざるを得ない。

最高の映画です。

劇場でもう一度観たい

細かいレビューはなし。感じたままに。

ミッシング(2024年製作の映画)

3.1

正直つまらなかったなぁ。

物語に変化が少なく、問題提起もありきたりなものばかり。
ドラマティックに描くか、新しい視点を描くか、どっちかは欲しい。
終始ただただ辛い。そして、イライラする石原さとみの言
>>続きを読む

ミラクル/奇蹟(1989年製作の映画)

4.2

ジャッキーチェンリバイバル上映ということで気になってみに行ってきました。

なんといっても金の使い方がすごい!!予算はめちゃかかってるはずなのにどこかチープさを感じてしまうのはむしろこの映画の魅力!!
>>続きを読む

カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

3.7

X JAPANの良さ、あまりわからなかったけど、この映画見たら、X JAPAN好きになります。他の曲も聴こう。

関西弁のあのどこかシリアスになりきれん感じ、めちゃ良い。
関東にはない魅力。

和訳関
>>続きを読む

Love Letter(1995年製作の映画)

4.0

「青春18✖️2」から。


岩井監督のアイデアは時代を問わず、新しい。
王家衛監督の映画を初めて見た時と同じ感動。雰囲気、演出、照明すごくいい。特に音楽の入るタイミングが絶妙すぎる。

「お元気です
>>続きを読む

青春18×2 君へと続く道(2024年製作の映画)

3.8

まるで自分が彼らの青春を振り返ってるような気になってしまう映画。
ジミーの日本語が拙かったりするのはコミュ障の自分として投影できるし、優柔不断でおっちょいこちょいなところもどこか親しみがある。
異国の
>>続きを読む

悪は存在しない(2023年製作の映画)

4.6

大大好きな監督の最新作!
すごい作品を見てしまった。。

今回の作品はめちゃめちゃ洋風。フランス映画とかそういう類。なので結構静かめです。
セリフと思わせない濱口節な会話劇、相変わらず炸裂してました。
>>続きを読む

彼女がその名を知らない鳥たち(2017年製作の映画)

3.6

たまにはこういうのも良いね。
ぐちゃぐちゃなやつ。

ちょっと心えぐられたいなって思った時におすすめ。

恋人や家族とは見ないでね

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

3.7

「我々科学者は未来に起こることに恐怖するが、そうでない者はそれを実行した後にその恐ろしさを知る。」

そんなセリフがあったと思う。

このセリフがなんとも皮肉な形となって彼に返ってくるとは。

プロメ
>>続きを読む

ゴールド・ボーイ(2023年製作の映画)

4.4

エンドロールで気づいた。監督の名前「金子」さん。うわぁ!ゴールドボーイだ!!

面白すぎました。

観客を裏切りまくり、そして、最後は観客の観たいものを魅せて終わるという、巧妙っぷり。

終わってほし
>>続きを読む

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

4.0

IMAXで鑑賞。

ゴジラがとにかくかっこいい映画!IMAXで観るの、オススメ。

もちろんドラマもあるんだけど、それより何よりゴジラの迫力がすごくて、見入ってしまった。

いままであまり怪獣の魅力っ
>>続きを読む

夜明けのすべて(2024年製作の映画)

3.8

あったかくて優しい映画だった。
そしてとてもロマンチック。
上白石萌音が纏うあの独特なふんわりした雰囲気が映画に合っていた。

「夜があるから人は星を見上げ、宇宙の広さを知ることができる。」ところどこ
>>続きを読む

ほかげ(2023年製作の映画)

3.0

閉鎖的な空間。希望の見えない未来。

生き残ったものたち。ここはまさに地の獄。
戦争が奪ったものはあまりにも多すぎる。

闇市の裏側、生きる屍となったものたち。
秋と冬を越え、春が来る頃、何人が生き残
>>続きを読む