この映画を作ってくれてありがとう。かなり引き込まれた。
パンフレットが素晴らしい内容だったのでみんな買って欲しいな。
戦争 部落差別 村社会 人種差別
人間の愚かさの大集結だった。
初めて絶望で涙が出た。人間の救いようのない愚かさに絶望する。
でも、絶望をしている場合ではないのだと思い直せる映画だった。
加害者たちは本当に平凡な人たちだった。平凡であるということが丁寧に描かれていた。そういう平凡な人が人殺しになってしまうのが、戦争で、差別で、この事件なのだと思った。どんな犯罪にも社会的背景があると思わされる。
しかしこういう構図は現代にもある
噂を真実か確認せず、拡散する
噂を鵜呑みにし 他者を攻撃する
誰かが攻撃すればそれに乗じる
自分と違う人を排除したがる
集団心理の恐ろしさたるや。
殺した村の人 噂を回した人 報じなかった新聞社 その中に流れていた空気が確実にある。その空気はどうして生まれたのか、そこを見つめなければならない。また同じことが起きないように。
虐殺された6万人に名前があったことを思わせる映画でもあった。複数人亡くなると、人数で表記され、数字になると薄くなる。 一人ひとりに名前があり家族があり夢があり人生があることを忘れたくない。
人は自分より弱い者、自分とは違う者を探したり創り上げたりして、虐げる。無意識のうちにそうしてしまう生き物なのだと理解して そうならないように常に注意し続ける他ないのかもしれない。
最後の「教えてくれないか」という台詞がは「どこへ行くの?」への返事だと思うけど、この言葉がやけに刺さってしまった。
差別は大抵、無知ゆえの恐怖が原因だから、相手に(あなたのことを)「教えてくれないか」と言えたらいいな。そうありたいな。と思った。
東出のことずっと好きだったけど不倫してジャングル生活して無茶苦茶だから離れてたけどやっぱりめちゃくちゃ好きだな。