ぬまざき

ロスト・キング 500年越しの運命のぬまざきのレビュー・感想・評価

4.4
泣いてしまった。これ実話なんだな……。

後世の「物語」の悪影響によってねじ曲げられた人生を正す物語。女性というだけで理不尽にも物申される主人公がハッキリとNOをつきつけていく物語でもあった。いま思い返しても泣いてしまう。
アマチュアの女性に対しての研究者たちのあの笑いは自分も経験があり、しんどくなった。「あなたには分からない」の精神。そしてそれを見事にひっくり返して見せた主人公。
イマジナリーリチャード三世が予想以上にたくさん出てきて主人公との対話をしている。ケアの物語でもあり、開拓の物語でもあり、本当におすすめ出来る作品だった。

そしてシェイクスピアのあの筆力というのは良くも悪くも影響力があり、パブリックイメージのように扱われるのはしんどいなあと思った。フィクションと現実の区別。
ぬまざき

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