伝説的な漫画の新作アニメ映画化ということで劇場は女性でほぼ満員でした。
ふんわりとしか内容を知らないまま見にきている僕は場違い感というか会場の熱気に圧倒されました。
ガンダムやスターウォーズをあまり知らずに見にきたらこんな気持ちなんでしょうか。
今回は漫画、旧TVアニメ版、宝塚の舞台などを履修しているガチ勢の妻と一緒に見に行ったので疑問点は全て解説してくれました。
一を聞いたら十帰ってくる感じで、今回オミットされた部分、旧TVアニメ版からブラッシュアップされた部分、良かった所悪かったところをガンガン語る妻の勢いに圧倒されました。
ガンダムとか語る時の僕はこんな感じだったのか……
全然知らない僕が見た感想としてはメチャオモロい。
これメチャオモロいやん。
特にオスカルというキャラクターはマジで漫画の歴史の中でもベスト10に入るくらいに素晴らしいと思いました。
ベルばら素人の僕はオスカルって男として育てられて女ということを隠しているんだとずっと思ってきたのですが違うのに驚きました。
LGBTQ的な観点からも見られるキャラだと鑑賞前は思っていましたがどちらかというとキャリアのために結婚や出産を諦めざるを得なかったキャリアウーマン的な感じです。
結婚や恋愛に憧れつつそれらを捨てて戦うオスカル様の凛々しさは、そりゃ少女たちは惚れたでしょうね当時。
逆に結婚と出産のためだけに生きなければならないマリー・アントワネットとのシスターフッド的な関係はグッときますし、その後の別離はさらにグッときました。
こういう歴史物で主人公が現代的な視点を持って当時の情勢を断罪する展開が大嫌いな僕としては悩み苦しみもがきつつ変わろうとするオスカルの姿は最高に泣けました。
彼女の一貫としてフランスのために戦う姿は最高にかっこいいです。
当初はフランス=国母たるマリー・アントワネットだったのがフランス=市民と変わっていく過程をしっかりと描いているのも好印象。
旧TVアニメ版が聖典であり新作を妻は受け入れないのかと思いきや割と旧TVアニメ版に不満を持っていて今作は今作で素晴らしいというスタンスで驚きました。
旧アニメ版の絵柄とオスカル、アンドレの死亡シーンの演出がかなり不満みたいでした。
「フェルゼンはダメ。」
「オスカル様一択。」
「アンドレは髪を切ってからが本領」
と熱く語る妻が実家から漫画を取り寄せるそうなので原作を履修したいです。