ミツル

ヒトラーのための虐殺会議のミツルのレビュー・感想・評価

ヒトラーのための虐殺会議(2022年製作の映画)
3.2
淡々と虐殺の話が進んでいくので、背筋が薄ら寒かった。
虐殺という言葉は使わず最終解決と言っているのも、本人たちに罪悪感を感じさせない仕組みとして機能している。

たまに反対する人がいても主旨は「虐殺は良くない」ではなく「法律に則った対処ではない」とか「実施するドイツ人のメンタル」とかを理由に挙げていて、それが反対のための口実ではなさそうなのもなんかリアルだった。
徹底的に「ある人種は排除すべきで、それには疑う余地はない」っていう前提が共有されている場が成立していて怖い。
イスラエルもいまこんな感じなんだろうか…。
理知的に議論や政治的駆け引きが進んでいくので、なんだかもうとにかく薄ら寒かった。
正気なまま正気じゃなかった。
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