高校生の時、友達に「普通に幸せになりそう」って言われて、「えー、普通なの？」と返したら「あのね、普通が一番難しいんだよ」って諭されたことがあるんだけど、それを思い出しながら観てた。我ながら小説の一節になりそうな体験。
私は性的嗜好・性的指向共にマジョリティに属している（と思っている）ので、生きていくために「普通」に擬態することの辛さは心からはわからない。だから2人が普通の人を体験しようとするシーンはちょっと入り込めなかった。でも、生きていくために一緒にいてくれる人が欲しいってのはわかる。幸い、30過ぎて独身・彼氏なしでも周りに何か言う人は誰もいないし、まだ生きていたいと思っている人なんだけど、徐々にマイノリティになっていく居心地の悪さがないわけじゃないんだよね。
いろいろ感じたこと、考えたことはあるんだけど、最後の伝言に全部もってかれた。これまでずーっと「いなくならないで」って懇願してた夏月が、あれを言うのがビシバシ刺さった。
