原作を読んでたので、映画化が決まったときは凄くびっくり。「来年の秋か」と思っていたのが懐かしい。
映画を観て 展開に揺らぐ価値観を味わって欲しい
映画を観て改めて感じたのは、現状この惑星にいる全員が手を取り合うことは難しいのだということ。
ただ みんな 「この人となら手を取り合えるのかもしれない」と思える存在に出会えたときに、ここに生きていていいんだと思えるのだと、この映画をみて思った。そこに希望がある。
自分以外の人々の中にある答えを、理解ができるか 理解ができないかで、正しいか否かを判断しようとする空気が世の中には充満している。
この世の中は、世界に大きく横たわる正しさと、個人の正しさが、重なったひとにとっては生きやすい世の中で、そのことがより正しさを確固たるものへとする。正しさの世界にいる事が強さであり誇りであり、無自覚に武器になってしまっているひとには、ある意味絶望感のある話かも分からない
読むのが億劫になるくらい原作本は分厚く感じて、それに比べると映画はそれ程 敷居が高く感じない気がするので、自分が「すごい作品を読んでしまった...」と思っていた読書体験だったからこそ、それが世に放たれることが(本として出版されている段階で、一度 世に放たれてはいるのどけど...)それでどういう評価を得たり、どういう捉え方をされるかということが、自分自身の価値観に対しての評価や捉え方にも感じて少し怖かったのかもしれない
邦画の湿度高めのジメジメした空気が生かされに生かされすぎている
原作は是非読んでほしい
映像化を考えた時に、よりテーマが伝わりやすく、より映像としていいものとなる絵づくりがされている分、かなり省略されている部分がある。その分、映画は映画としてとてもよくて、脚本てすごいなと感じた。
