こいで

正欲のこいでのネタバレレビュー・内容・結末

正欲(2023年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

え、ここで終わり?ってなったけど、その後のストーリーを想像すると救いが無いのでちょうど良かったのかも。

ガッキーって少し目の奥に影のある人の演技がすごくリアル。
昔からテレビ観てて落ち着いてる雰囲気だから、根が近い部分もあるのかな。
こういう役をまたやってほしいな。

出てくる役者さんみんな存在感あって良かった〜
吾郎ちゃんのちょっとカタブツな感じは警察としては重要かもしれないけど、家庭に持ち帰るとあまりうまくいかなさそうだよね。
こういう警察がいないと駄目だと思うけど、あの取り調べの感じをみていると実際の世界でも冤罪は結構ありそう。
そういう意味では、無実であっても警察のお世話になってしまうような思想、行動、交友関係は避けてしまいたくなるし、吾郎ちゃんが言っていた普通であること、バグっていうのはこの辺りからきてるのかな。


マイノリティな嗜好を持つことの息苦しさや孤立してしまう気持ちを前半で表していて、誰かとその件について共有すること分かり合えることの大切さか後半で語られている。
この切り替わりがガッキーの表情から伝わってくるもんだから、すごい演技だなと感服しちゃいます。

ガッキーの普通の人達も大変だね。つてセリフは皮肉が効いてるし、吾郎ちゃんとの取り調べで少しずつマイノリティ側が形勢逆転していく様からの、ちゃんといるよ?側にいるよ?(セリフが曖昧)って発言で完全に吾郎ちゃんを突き落としてるなって伝わりました。
ここからは勝手な考察だけど、吾郎ちゃんとしては、普通であることがマジョリティであったのかもしれないけど、その考え方自体全く通用しない寧ろマイノリティな考え方だったと気づいたのかな。奥さんと息子さんもどってくるといいね。


映画の序盤で多様性のフェスティバルの出演交渉の時に、やりたくもないダンスをやることが多様性なのかって話はすごくよく分かる。
多様性って言葉はあんまり使わない方がいいなって思えるシーンでした。
こいで

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