このレビューはネタバレを含みます
Blu-ray
ラストでジョン・フォードと会うシーン。もおこれだけで泣ける。いや、このための作品だった。映画好きの少年の湧き上がる歓びには100パーセント共感。わお。
生きていく上でいま流行りの「推し」でもなく単なるファンでもなく、理屈もなしに自分の人生にとって欠くべからざる出会いであり、無条件に尊敬というか畏怖に近い存在。その数はそんなに多くはないだろう。有名無名を問わず、決定的に影響を受けたなにか。
そうしたモノやひとが居ること、持てたことは本当に悦びだ。本作を観てつくづくそう感じた。
出会いのすべてが完璧なのはあり得ないのは分かりきってるけれど、そんな中でも珠玉だと思える瞬間との邂逅。結局、幸せってそんな微かな奇跡との出会い、それを時に慈しめることのような気がする。少なくとも自分にはそう思える。
出来事には意味がある。あなたに降りかかるなにか、それが最悪な事であれ最良のことであれ、きっとすばらしい意味がある。それを見出せるかどうかは自分次第なのだ。
人間万事塞翁が馬。年々その意味が沁み渡る。