スティーブン・スピルバーグの自伝的作品。
映画に魅せられた少年の映画にまつわる成長譚。天才肌で現実主義の父と芸術家で理想主義の母との間に生まれた、少年サミーの青春期、不安定期、最も映画に心を奪われていた時期とも言える、あの頃。
当時スティーブン・スピルバーグが見た映画の思い出とフィルターを、そのまま現像したかのような輝かしさがしっかり演出されていて「映画は美しいものだ」と再認識させられました。
レンズを通して見えたものは「夢」と「芸術」だけではなく、見つめるには耐え難いものもあったが、サミーにとって、映画は、フィルムのように、前へ前へ回し続ける人生の推進力そのものであった。