さすらいの旅人

恋のいばらのさすらいの旅人のレビュー・感想・評価

恋のいばら(2023年製作の映画)
3.6
★合鍵を作るには時間がかかるので注意しましょう
【VOD/WOWOWオンデマンド/配信視聴/シネスコサイズ】

前情報なしで鑑賞したがエンドロールで監督・脚本が「アルプススタンドのはしの方」の城定秀夫監督と知った。
さすがに一味違う雰囲気と演出がうまい訳だ。写真家の彼女と元カノが彼に不審を抱き、共同戦線をはることで謎の解明と二人の友情を深めるストーリだ。香港映画のリメイクらしいが、サスペンス調の展開と奇妙な三角関係が大変面白かった。

低予算映画であるが主演女優の松本穂香と玉城ティナの演技が素晴らしくドラマを盛り上げていた。あと、写真家の母親役の往年の日活ポルノ女優の白川和子が、認知症でガラクタ集めのお婆ちゃんを好演していた。映画は二転三転するし、細かく貼られた伏線がラストに見事に回収されるは監督のうまい手腕を感じる。

ただ、全体的に平坦な感じは拭えなかったので、もうすこしスペクタルと言うか奥行きが深いストーリがほしかった。