このレビューはネタバレを含みます
思ってた映画と全く違った。
感動系かと思いきや常にざわざわとした不安が付きまとっていてそれが増幅する時もあればさっと引いて、穏やかなトルコでの休暇に切り替わる時もある。なんだか私にとってはホラーに近かった。
真っ黒な海に飲み込まれていくカラムを見て、ああ、この人は死にたがっているんだ、骨折もそういうことだったんだとなったし、ここのシーンが一番ザワザワして怖かった。その苦しみは自らの性自認によるもので、おそらく現在のソフィーも同じ性自認であり、父と同じ境遇の今このビデオを見ているんだ…ということまではなんとなく自分でも汲み取れたけど、それでもやっぱり視聴後はつまりどういうことなんだってばよ!?になりました…
考察読んで、カラムは最初からずっと鬱だったしあの後自殺したのか…となった。呑気な私はカラムは苦しみを抱えたままスッと帰ったのかと思い、自殺したなんて念頭になかったぜ…それが分かるとカラムが繰り返しソフィーに言っていた何でも話したら良い。自由に生きたら良いの言葉の重みがずっしりきた。カラムもずっと何でも話したかったし、自分の心に従って生きたかったんだ…それができなくて苦しかったんだ…ってなった。
見る人によって感じ方が変わる映画なんだろうなと思う。
観たのが自分の希死念慮が高潮の時じゃなくてマジで良かった〜助かった〜になった。