事件直後にこの映画を製作した勇気に敬意を表する。その素早い製作と公表によって、偏った解釈が入っているのかもしれないが、身近な事件について考える機会を与えた点で価値が高い。
被害者の政治的愚かさ、罪深さについては、意識的にであれ無意識的にであれ、誰もが分かっていることである。加害者を特別に賞賛するつもりはない（ということにしておく）が、手遅れとはいえ、現在のこの国の間違った方向性に楔を打ち込んだことに間違いはない。二人に対する評価は、いくつかの修正を経て、やがて歴史が正しく決定するだろう。
全体として素人っぽい作りがリアルでよかった。また、この映画の内容にふさわしい最高度の緊迫感を生むBGMが秀逸だった。
