Yuki10

情無用のジャンゴのYuki10のレビュー・感想・評価

情無用のジャンゴ(1966年製作の映画)
4.0
大金を目にした人間の醜悪さを描く異色のマカロニウエスタン。
第二次世界大戦時、監督自身がレジスタンスに参加した背景があるからか暴力描写が生々しい。特にはらわたを切り裂いたり髪をナイフで削ぎ取る場面は強烈。
人質の男を性的な対象として扱うシーンも厭さがあった。
善悪で人間は分けられず、金の為に裏切り、蹴落とし、命までも犠牲にする狂気的な一面は誰しもが持ち合わせている事を暗示している。
悪人よりも理性が利かなくなった人間の狂気の方がよっぽど危険。
どことなく『ゴールデンカムイ』を思い浮かべた。
サブリミナルのようにカットを繋いだ演出や音楽も好き。
『殺しを呼ぶ卵』が楽しみ
Yuki10

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