情無用のジャンゴの作品情報・感想・評価

「情無用のジャンゴ」に投稿された感想・評価

Damien

Damienの感想・評価

3.6
金をめぐって争いごとが起きる物語
グッログロの映像が出てきたと思えばホラーみたいに町のみんながおかしいとかいろんな要素を盛り込んだ映画だった
いの

いのの感想・評価

4.5


なんか楽しい。死んでる人も楽しそうなんだもん。あの血の色にもすっかり慣れたし。
だってだってなんだもん。


さあ、残酷だけど楽しい、
欲とヘンテコと金GOLDにまみれた、
地獄の町にようこそ!

この町を訪れた者しか味わうことのできない、
倒錯した異様な世界が君を待っています♡
さあ、君は生きて帰ることが出来るのかな?





さて、
マカロニ・ウェスタンも観賞4作品目となりました。
まったくもってして門外漢な私が、ここまできました。
マカロニウェスタンって何なんだろうって考えつつ。
(すみません、根が真面目なもので)


えー、自国の歴史では語れない。自国の歴史で語るのは窮屈。窮屈すぎて、映画としては遊べない。でも、西部劇という様式を借りて物語を作れば、とっても自由に遊ぶことができる。どこまでも自由になれる。西部劇という様式を借りて、その中でアレコレ挑戦できる。その中では何でもアリ! マカロニには、どんな挑戦をも受けて立ってくれる器の広さというのか、底なしの器というのか(それじゃ器じゃない笑)、そんなこんなどんなが、ある。様式美のなかのNO様式美(もう何を言っているのか、自分でもわからないっちゃ)! 
素晴らしき借景! 素晴らしき新世界! 


そして、映画の中に一本の筋として通っている反骨精神が、観ている者の気持ちを何とも言えず高揚させる。しかも、自分(たち)を自分(たち)で笑い飛ばせる逞しさがある。例えば、気づけばいつも末端に位置し、そこから、やいのやいのと、調子こいて時折、反骨精神を片手に、その手をあげようとするものの、あげようとしたまさにその瞬間、ソッコー、無残にもやられてしまうような、そんな生活を送っているアタシのような者を、励ましてくれる。そして、そんなアタシに、自分で自分を笑って吹き飛ばしてしまえばいいのさ、って言ってくれるのだ。自我なんて、そんなめんどくせーものはいらないのだ。
マカロニ、もうちょっと行ってみます! 
春パスタも美味しいし。



最後にあともうひとつ
血の色が可笑しいことに私は救われます。
脱力系の血?
正直に申し上げると、体にメスを入れるシーンとか、今まで1度もちゃんと見たことがありませんでした。手で目を覆っちゃったりして。でも、この血の色なら大丈夫! 祝、人生初! 目をそらさずに見ることができましたあ! それもこれも血の色のおかげです。ありがとう! 
シズヲ

シズヲの感想・評価

4.3
なんだこれ……(恐怖)

オープニングからして何処と無くサイケだけど、出だしはまだよくある復讐劇っぽい。舞台が町に移った途端に何かがおかしくなる。倫理観の吹き飛んだ町民達、開始数十分で終わる復讐、主人公を巻き込んで始まる醜悪な抗争……マカロニのセオリーをぶちのめすような展開の連続でたまげる。明確なテーマがまるで見えてこない奇怪な話運びで、段々主人公さえ置いてけぼりにされてるように見えてくる。

突き抜けた悪趣味っぷりが凄まじい。ゴア描写は今になって見るとそんなにずば抜けてる訳ではないけど、まあ十分えげつない。妙におどろおどろしい撮り方や目まぐるしいカットの連続などシュールな演出も目立つ。意味もなく邪悪で倒錯的な町の描写も実に不気味で、終盤になるとますます歪にイカレてくる。もはや西部劇の皮を被ったサスペンスホラー。全編に渡って異様な空気が続くんだよなあ。

トーマス・ミリアンは洒落ててかっこいいけど、彼が脇役になるレベルで町民達のインパクトが強い。カスしかいない。町単位でカスだから凄い。途中からカス共の潰し合いになるのでもう救いようがない。とことん極端な不条理映画なんだけど、ここまで来ると正直新鮮で面白い。たまに思い出したかのようにマカロニっぽくなるのがちょっとおもろい。
カオスすぎ
みんなクズすぎてわろた
有名な銃弾摘出シーンに加え、頭の皮剥ぎなど残酷描写が中々ショッキング。馬を特攻させるとこも中々ひどい。

ラストのあいつの死にかたもわらった
殺しが静かにやって来るも異色の西部劇でしたがこちらもかなり異色の西部劇です。
西部劇にエログロナンセンスと文学要素を足したようなよくわからない作品ですね。
主人公が拷問されてあっさり吐くシーンはもはやギャグにしか見えません。
仲間に金袋を横取りされたガンマン(フランコ・ネロ)が、復讐のために訪れたメキシコ国境の町にて、貪欲な町人たちの種々相に触れていく。主人公が「金よりも大切なもの(今の自分がすべきこと)」に気付かされていく系統のマカロニ・ウェスタン(イタリア製西部劇)。「続・荒野の用心棒」と同じくジャンゴを冠しているが、物語に関連性はない。

復讐劇の典型パターンかと思いきや、良い意味で期待を裏切られる。町の有識者と宿屋の主人&情婦が金袋を忍ばせてしまったがために、町人たちが狂気と軋轢にまみれていく。金に目がくらんでしまい、「大切なこと」が見えなくなった町人に対して、余所者である主人公が制裁する立場になっていく。主人公が発砲するシーンが極端に少ないのも特徴的。

町の人間模様や人物相関を個性的な演出法で開示していくので、シュールかつミステリアスな雰囲気を堪能することができる。また、人体を切り刻んだりなどの残酷描写を有しているが、血の色が完全にペンキなので、普通にニセモノとして見られる(当時は成人指定)。

ご多分に漏れず、悪役による主人公への折檻がまたしても生ぬるい。これが紋切り型だと分かっているのだが、本作は残酷描写を売りにしているだけに、銃が使えないように拳をつぶすぐらいやればいいのにと、つい思ってしまう(「続・荒野の用心棒」などの他作品ではやっている)。
シンガレッリはパゾリーニ、ベルトルッチらから連綿と続く暴力と性について、西部劇という形式を借りて本作で描き切った。マチズモの奥にあるホモセクシャリズムやキリスト的表象など映画的魅力は尽きない。
rollin

rollinの感想・評価

4.2
コルブッチmeetsホドロフスキー

マカロニウエスタンの代名詞「ジャンゴ」の名を冠してますが、この子は兄弟の中でもかなりのクセ者。酒盗とかくさやみたいな子。だから好きな人は凄い好き。僕です。

ストーリーは、キリストが町にやって来て、人間のあまりの欲深さにウンザリして帰っていく、それだけ。

しかしこの映画の一番の見所は編集。ベルナルド・ベルトルッチの一連の作品を手掛けたフランコ・アルカッリによる編集。
画面を上下逆にしたり、イージーライダーのようにチカチカとフラッシュバックを入れたりと、マカロニウエスタンでは珍しいニューシネマ風な編集が最高にシュールでクール。逆光や砂、全体の淡い色調も美しく、血の色まで淡いという徹底ぶり。
あとはカムイ伝の正助や権を思い出させる残酷な仕打ちもどうかしてるレベルやけど、でもこれはジュリオ・クエスティ監督がレジスタンスとして戦争で経験した恐怖を表現したそうやから、決して単なるメタファーでは済まへんってことやね。

そしてトーマス・ミリアン。
店の棚に並んだ帽子に合わせて頭を上げていちいち被ってるように見せるお茶目さを出しつつ最高にカッコいい!
これぞマカロニウエスタンの懐の深さよ。ファシストやホモセクシャルといった要素を取り入れ、金に溶かした芸術作品。金は鉛より深く食い込むらしい。
主人公はジャンゴでもなければ別に情無用でもない。

マカロニウエスタンといえば本家西部劇に比べ残酷、エロ、リンチといった要素が特徴だが、本作はそれを凝縮して発酵させたような映画である。
ていうかもはや西部劇じゃない。

主人公が復讐のために裏切り者を追ってある町へ…という冒頭まではまあ、マカロニウエスタンにはよくある話だが、ここからが凄い。

主人公が町へ着く前に、さらに凶悪で醜悪な町の住人達によって裏切り者達は虐殺されていた。
笑いながら裏切り者達を撃ち殺し、弄びながら吊るし、晒し者にして笑っている町の住人達。
実はこの映画のメインは復讐譚ではなく、そんな地獄のような町に迷い込んでしまった主人公が、欲深い町人、ホモ軍団、インディアン、監禁気狂い女などを巻き込んで、混沌とした地獄巡りをするというもの。

罪人の体に埋まった金を取り出そうと、素手で肉を引きちぎっていく住人達。
主人公に味方したインディアンの頭の皮をニヤけながら削ぎ、剥いでいくホモ軍団。
馬に爆弾をくくりつけ特攻させ、爆発の後には大量の死体と臓物。
女を白痴扱いして監禁し、自分の所有物にしている男。
溶けた高温の金を顔面に浴び、火傷と窒息で無残に死んでいく悪党。

ひたすら残酷で醜い住人達の描写が圧巻。
というよりこの映画の見所はまさにそこ。
思い出したように発生する銃撃戦は、一方的なものだったりへぼかったりでむしろ邪魔。
悪役に相当する人物は何人かいるものの、「町」全体で一つの巨大な邪悪を形成している。
主人公は何がしたいのか良く分からずひたすら「町」に翻弄され、住人達のとる行動もあまりにカオスの極み。
それに伴ってストーリーもどんどん支離滅裂に…

歪な映画だが、かなり好き。

このレビューはネタバレを含みます

展開がまったく読めない変なマカロニ・ウェスタン。

金に目が眩んだ人々が殺し合う残酷な内容で、主役はただいるだけで弱くて誰も救えない。

なんとも情無用な映画。
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