クリーム

春に散るのクリームのレビュー・感想・評価

春に散る(2023年製作の映画)
3.7
終盤の横浜流星と窪田正孝の試合は、見応えがあったし、2人とも凄く美しい筋肉で目の保養でした。内容が若干、都合良く進んで行きます。私は仁一と翔吾の距離の詰め方にちょっと違和感を感じました。急に親子の様な関係になるのが、ちょっと…。でもトータルで、悪くない作品だったと思います。人生どう生きるのか?エンディングはどうするのか?を考えさせられました。

元ボクサーの広岡仁一は、アメリカで事業をしていたが、帰国。居酒屋で若者に注意をし帰り道に襲われ、簡単に片付けます。それを見ていた黒木翔吾も彼等の仲間と間違われ、仁一の本物のパンチを受けました。仁一はかつて所属のボクシングジムの娘で現会長·令子や仲間に会いに行き、級友の佐瀬と藤原に一緒に住もうと提案するのですが…。



ネタバレ↓



仁一の元に弟子入りを希望する翔吾。佐瀬は仁一と住み始めますが、藤原は頑なに断ります。佐瀬の後押しもあり、翔吾の面倒を見る事になります。
仁一の帰国の理由は、自身の心臓病が限界を迎えつつあった為だった。
令子のジムに翔吾を入れて貰おうとしますが、翔吾はスパーリング相手の大塚を倒し、断られます。仕方なく山の手ジムという子供達が通うジムに入れます。
仁一の兄が亡くなった事を姪の佳菜子が知らせにやって来ます。苦労続きだった佳菜子も一緒に暮らすようになります。
ある日、大塚と戦い勝った方がチャンピオン·中西利男と戦う権利を得るという試合が提案され、当て馬だと反対する仁一でしたが、試合がしたいという翔吾の熱意に負け、試合が決まります。
接戦の末、翔吾が勝利。その後、 翔吾の目に異常が現れ、失明の可能性を指摘されます。
その後、仁一が救急車で運ばれ、手術が必要な事を皆が初めて知ります。翔吾の思いを理解した仁一は、彼の試合を認めます。
中西と翔吾の試合は激戦となり、右目が腫れ、見えていない翔吾。佐瀬は仁一にタオルを投げるよう勧めますが、仁一は投げません。試合は判定で、翔吾が勝利。しかし、試合後、翔吾の目が見えなくなります。翔吾の母は仁一を責めますが、彼は母に、仁一は悪くないと話します。頭を下げるしかない仁一。
その後、外に桜を見に行き、満開の桜の下で心臓発作で亡くなりました。
半年が過ぎ、目の手術が成功した翔吾は佳菜子と暮らしていた。スーツを着て新しい仕事に向かう途中、思い出の土手の前を通り、仁一を思い出し、笑顔で走り出すのでした。

まず、タイトルがネタバレな気がします。キャストは皆さん文句無し、ボクシングのシーンも良かったです。試合が結構リアリティがあって、その辺は見応えがありました。横浜流星のボクサーの演技は素晴らしかったです。だけど、何で仁一と翔吾が、急に親子程の絆になるのか…。何となく察しはつくけど、そこを丁寧に描かないと全く感動出来ない。凄く、勿体無く感じてしまいました。
ラスト、ボクシングを辞め、佳奈子と前向きに生きて行く翔吾と言う現実的な描き方は、嫌いじゃなかったです。
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