頭にティアラを被り綺麗なドレスを身に纏いながら中指を立てる映画フライヤーに惚れて鑑賞。
絶世の美女と謳われその美貌を歌で褒め称えられた皇后エリザベート。どんな美女にも平等に衰えは訪れ、巷では変な噂が流され話のネタにされ、美を褒め称えられ象徴として活躍していく自分の役割に窮屈になりもがき苦しむ。
本来の自分でいたいため現実逃避すると、夫から非難され、子供たちからも苦言を言われる。
もっと皇后らしく、妻らしく、母親らしく。
これは現在にもよくあるもっと◯◯らしくなれ、という他者からの自己否定に通じる。
周りの期待、そして自らに科した美への執着から自分自身を解き放つ『美の象徴でもある髪を切る』という行動は、自分を守るための行動だったと思う。
最後に、この映画の中で1番響いた言葉は『私を見つめるあなたを見ていたい』。
最高の愛の言葉だ。