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梟ーフクロウーのbluetokyoのレビュー・感想・評価

梟ーフクロウー(2022年製作の映画)
4.0
おもしろおおおおい。前半は、なんか、退屈な感じだが、途中から、あれよあれよの展開。内容は、必殺仕事人+暗くなるまで待って+見ざる言わざる聞かざる、みたいな感じかな。ま、こうしてああしてこうなるんだろ、予定調和でつまらんな、と思った次の瞬間、その予定調和が次々と覆されてしまう。主人公のギョンスの、やべええ、オレ、状態が連発してて、ゴクリと唾を何度も飲み込んでしまう。

ギョンスが、口ひげを生やしているのは、ようは、暗闇映像で、区別をつけるためなんだろうな。そういえば、国王は口ひげとあごひげ、注目のヒョンイク主治医は、長大な立派なあごひげだ。さらに、殺されキャラの世子のひげは薄い。

ポスターの絵柄になっているシーン。目に針を突き付けられているところ、ここは、本当に会心の出来なんだろうな。
ギョンスは、普通の人が見えているときは、見えない。見えていない暗闇では見えている。針を突き付けられているのは、見えているのか試されているのだが、見えていないのである。だから、目を閉じたり避けようとはしていない。
ただ、その前のシーンで、ろうそくの火が消えるのだ。ギョンスは見える状態になり、カメラの目線と一致する。だから、目に針が突き付けられると、カメラに向かって針が突き付けられるように感じてしまうのだ。びっくりな効果を生み出している。

ギョンスは、暗闇では見えるのだが、だからといって、暗視カメラで見ているわけではないので、まったくの暗闇では見えない。ということで、躓いたり、転んだりはするのだ。

やや疑問点。最後に、国王が、こいつ、余計なことをし過ぎだ、首をはねろ、という命令で、ギョンスは、首をはねられることになった。だが、結局、首ははねられなかった。説明がなかったけど、目が見えないからなのか(実は暗闇では見えるということを知っているのは、限られた人だけ)、本当のことを言ったからなのか、ちとわからない。
あと、病弱な弟はどうなったのだろう。

それにしても、権力者というのはろくでもないな。表面上は争っているが、裏では馴れ合っている。
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