ノアたちが暮らす生態系の景観に圧倒された。高度差をパースペクティブ感存分に見せる映像が見事。イーグル族が見せる自然を取り込んだ暮らしもあのクライマックスに繋がっていくし良いアイデアだと感心。
ドラマ・パートでも魅了された。ノヴァを通して人類を知っていくノア。人間を信じて良いものか、揺らぎ続けるノアの表情が素晴らしい。誰とは言わんが下手なハリウッド俳優よりずっと表情豊かだ。ただ、類人猿たちに見る影もないくらい完全に支配された人類を予想していたが終盤にはそうでもなさそうなことが分かって少々萎む。次作以降の展開を見越してのご都合主義もあろうかと。「メイズ・ランナー」っぽい画にもちょっと苦笑。でもそれらを補って余りある素晴らしい映像で大満足。
ところでプロキシマス・シーザーが「進化」という科学用語を誤用していたようだが(知識の吸収は「進化」ではない)一体誰が彼に教えたのだろう(笑)。周りの誰も科学的に正そうとしないのがちょっと情け無くないか。
字幕翻訳は牧野琴子氏。