Lark

M3GAN/ミーガンのLarkのレビュー・感想・評価

M3GAN/ミーガン(2023年製作の映画)
2.5
両親を事故で亡くした少女・ケイティとAI搭載の人形であるミーガンの交流から全てが始まるSFホラー作品。

ケイティをひき取った叔母のジェマは、仕事が忙しくケイティの相手が出来ないことからミーガンをケイティに与えたのだが、徐々にミーガンの凶暴性が表れていくようになる。

SFホラーである本作のポイントは、AIやロボットと人間の関わりという倫理的問題と、エンターテイメントとしてのホラー要素の2つであるが、どちらも中途半端だと感じた。

AIロボットであるミーガンは、ケイティの友達として触れ合うシーンが作中に多く描かれており、「ロボットは人間の代わりにはならないのではないか?」「ケイティの親代わりはジェマであり、ミーガンではない」など、セリフを通じて疑問が呈されているが、それにしても、人間とロボットの交流の先にある何かに対しての作者の明確な意見や主張は薄かったように感じた。

ホラー要素についても、恐怖感を感じさせるほど執拗に追いかけるわけでもなく、特に派手に襲い始めるわけでもない。

襲う対象の人間についても、主ユーザーとして設定されているケイティを守るためというよりも、単純に邪魔だから襲うだけであって安直さは否めない。

『ターミネーター2』では、守る対象として設定されたジョン・コナーを決して襲わず(そういうシーンは作らない)、忠実に指示に従っていたが、『ミーガン』では守る対象に対しても暴走し始めてしまい、ご都合主義的な感じがした(襲うならしっかり襲う、守るなら何があっても守るで、どっちかにしてほしい)。

題材もありきたりで、内容も薄味のSFホラーだったので、悪いけどそれほど評価は高くない。
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