このレビューはネタバレを含みます
ラッパーのキッド・カディ原案のアニメーション作品。
全編に渡って、カディの曲がフィーチャーされ、まるで彼の頭の中を覗いているような感覚になる一作。
ストーリーは至極シンプルで、クリエイティブな仕事をしているニューヨーク暮らしの主人公が、お隣さんの美女といい感じになるも、一回離れてまたくっつく話。
それだけなのに、絵柄自体を変えてきたり、異常にアクションが充実してたり、アニメでの演出が秀逸で、飽きずに観られる。
何なら2人の気持ちの揺れ動きが色んな表現で切り取られていて、愛を感じたら掴んで離すんじゃねぇって具合に、グッとくる場面も多い。
ラストシーンも、彼女の写真の展覧会での再会からの看板にグラフィティ描いて、思い出のハンバーガー屋で待ち合わせなんて、ベタベタだけどめちゃくちゃ良かった。
全部で6章に切り分けられていて、90分でまとまっているのでかなり観やすい。
カディ本人が出ているのは当然として、声優が意外と豪華で、彼の人望を感じさせるな。
特にタイ・ダラー・サインの使い方には笑っちゃった。ピッタリ過ぎたわ。