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イヴの総てのsheのレビュー・感想・評価

イヴの総て(1950年製作の映画)
4.1
女優女優女優!三田佳子もびっくりな面白さ。バックステージもの大好きだなぁ。授業でラストのカットだけ観たときは「めっちゃ映ってるウケー。」ぐらいにしか思ってなかったけど、通して観るとバチボコホラーでぞっとする。
三面鏡に映り込む大量の虚像が、嫌でも未来を予期させてしまう皮肉なつくり。やられた。

ドゥイットによる回想で物語が進むのかと思いきや、カレンがそこに加わってくるのが結構新鮮だった。昔話を1人で進めなきゃいけない決まりなんてないんだよなと、観念的になってた自分に反省する。イヴは初登場時とラストではもはや別人なのに、そこに至るまで不自然じゃないのがすごい。彼女の異常な野心レベルに後半ずっと笑ってたけど、この笑いはイヴに対する恐れも入ってたと思う。あんなの周りにいたら怖すぎる。

劇作家、演出家、プロデューサー、批評家、そして女優。誰にどうやって自分を売り込むか。その辺のやり取りがもう堪らなく最高だった。上質な傑作クラシック映画。
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